為替リスクとどう付き合う? 米国株投資を始める前に考えたこと

資産形成を考えるうえで、僕が最近気になっているのが「米国株投資」です。これまで国内株や投資信託を考えていましたが、やはり世界経済の中心であるアメリカ市場の成長は魅力的。特にS&P500やNASDAQといった指数は、長期的に見ても右肩上がりを続けており、積立NISAでも米国株インデックスファンドが人気を集めています。

しかし、米国株投資を始めるにあたり、避けて通れないのが「為替リスク」です。僕たち日本人が米国株を買う場合、基本的にはドル建て。つまり、株価の値動きだけでなく「円高・円安」の影響も受けることになります。

例えば1ドル=150円のときに10,000ドル分の米国株を買ったとします。この時の投資額は150万円。仮に株価が変わらなくても、1ドル=140円に円高が進めば評価額は140万円になり、10万円の為替差損を被ることになります。逆に円安が進めば差益になりますが、為替は読みにくい要素が大きいため、長期投資ではリスク管理が不可欠です。

僕が調べた範囲で、為替リスクに対応する方法は大きく3つあります。

  1. 投資対象を分散する
    米国株だけでなく、全世界株インデックスや国内株も併せて持つことで、為替リスクを分散できます。
  2. 為替ヘッジありの商品を選ぶ
    投資信託の中には「為替ヘッジあり」の商品もあります。円高リスクを抑えられる反面、コストがかかる点はデメリット。
  3. 長期投資で時間分散する
    一括で買うのではなく、積立で時間を分散させることで、為替の影響を平均化できます。

僕自身は、長期積立を前提に「為替リスクも含めて許容する」というスタンスをとろうと思っています。短期で損益に一喜一憂するのではなく、20年・30年先を見据えて積み立てていくこと。住宅ローンを抱える身としてはリスクを取りすぎるのは怖いですが、米国株の成長性を無視するのももったいない。だからこそ、リスクを理解したうえで適切な額を投資に回すことが大切だと感じています。

住宅購入や教育費とのバランスを考えると、資産形成の柱は「積立NISA+米国株少額投資」で行くのが現実的かなと。為替リスクは確かに不安ですが、投資の世界では「リスクを取らないことが最大のリスク」とも言われます。小さく始めて経験を積み、少しずつ投資比率を調整していくのが僕に合ったスタイルだと考えています。